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2019.3.26

「Startup Factory Meetup」成果報告イベントが開催されました

ハードウェアを始めとした独自のプロダクトの量産に挑むスタートアップを支援する拠点の構築を目的とした経済産業省事業「Startup Factory構築事業」の成果報告イベントが、2019年3月14日(木)に東京・品川で開催されました。会場には、スタートアップファクトリーをはじめ、利用者であるスタートアップ、連携先となるスタートアップ支援者、行政関係者ら約150名が集まり、成果やノウハウの発表とともに交流を深めました。

開会挨拶

冒頭、まず経済産業省商務情報政策局情報経済課 河野課長補佐より開会の後挨拶をいただきました。その中で、「Startup Factory構築事業」がスタートして以来の成果について説明するとともに、今後のスタートアップ・エコシステムの発展について期待を述べられました。

基調講演「日本のスタートアップに製造業ができること〜深圳のサプライチェーンによるスタートアップ支援事例からの示唆〜」

続いて、株式会社ジェネシスホールディングス代表取締役の藤岡淳一氏による基調講演が行われました。藤岡氏は、2011年から中国深センに工場を構え数多くの日本のスタートアップを支援してきた経験、および本事業においてスタートアップのものづくり相談会「スタートアップ・クリニック」を開催した経緯等を踏まえて、日本の製造業がスタートアップ支援を行うにあたっての心構え等を述べられました。

※「スタートアップ・クリニック」の詳細はこちら

パネルディスカッション「ハードウェアスタートアップの試作のリアル 〜モデル事業で見えた試作段階における外部連携の課題〜」

それに続き、パネルディスカッションが行われました。本事業にて実施した「スタートアップと製造業の連携モデル事業」の実施機関であるスタートアップ(ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 星貴之氏、MAMORIO株式会社 増木大己氏)、およびMAMORIO社の支援に携わった経験のあるスタートアップファクトリー(株式会社Braveridge 吉田剛氏)が登壇し、スタートアップと製造業の連携にあたっての課題を、過去の実体験やモデル事業での成果等を踏まえてディスカッション。来場されたスタートアップ、製造業の両者に参考になる話が繰り広げられました。

※「スタートアップと製造業の連携モデル事業」の詳細はこちら

※上記事業の成果として公開されたケーススタディ集はこちら

調査報告「スタートアップ×製造業の契約トラブルシューティング〜契約ガイドライン・標準契約書の作成にあたって〜」

さらに、本事業にて実施した「ものづくりスタートアップのための契約ガイドライン」作成調査について、当該調査の検討会座長である情報科学芸術大学院大学[IAMAS]産業文化研究センターの小林茂教授、検討会メンバー伊藤毅弁護士、事務局の野村総合研究所駒村和彦上級コンサルタントから調査報告が行われました。

スタートアップと製造業の連携にあたってのトラブルを回避するためのノウハウが詰まった調査内容、それを反映させた契約ガイドライン、契約書フォーマットの説明がなされました。小林教授からの「スタートアップと製造業の間の新たな商習慣を作ることを前提に、実態を踏まえた議論を進めた」といったコメントにもある通り、先進的な取り組みであった本調査報告について、会場の参加者がその場でWEBサイトにアクセス・ダウンロードする光景がみられました。

※「ものづくりスタートアップのための契約ガイドライン」の詳細はこちら

第二部交流会 ①グローバルピッチ

第二部の交流会の冒頭では、海外スタートアップと日本製造業の連携に向けて、日本貿易振興機構(JETRO)が実施する、日本と世界各地のスタートアップ・エコシステムとの連携窓口「グローバル・アクセラレーション・ハブ」の実施機関であるアクセラレーターがピッチを行いました。

JETROイノベーション促進課伊藤氏からの政策のご紹介をいただき、その後、独bistream山本氏・武田氏、仏Paris & Co. Wald Thomas氏、英Techstars LONDON Srsan Marko氏より、自社のアクセラレーションサービスと日本企業への協業に向けての期待を述べられました。また、ドイツからはbistreamが支援するスタートアップ3社も来場しており、商品サンプルを交えて事業紹介を行いました。

※「グローバル・アクセラレーション・ハブ」の詳細はこちら

第二部交流会 ②エコシステムピッチ

次に、国内のエコシステム構築に向けたメッセージとして、関東経済産業局地域経済部産業技術革新課オープンイノベーション担当 渡邉氏より、今年度実施したスタートアップと中堅・中小企業のマッチング等、同局のオープンイノベーション政策について述べられました。

また、エコシステム内でスタートアップと製造業の間の「ハブ機能」を担うプレーヤーとして、株式会社カブク足立代表より、自社の支援事例の紹介を交えて、ハブ機能の重要性について述べられました。

第二部交流会 立食・成果物展示

会場を同じくして、立食スタイルでドリンクや軽食をいただくフランクな雰囲気の中、交流会を実施。参加者による商談を兼ねたディスカッションや情報・意見交換がフロアの各所で活発に展開されました。ピッチ登壇者と参加者の交流や、成果パネルの展示内容を踏まえてのディスカッション等、おおいに盛り上がり、スタートアップエコシステムの交流が深められました。